金融検査マニュアル(中小企業版)が求める新規取引先に対する経営力、組織力、営業力、商品開発力および技術力に対する適正な評価目利きスキルに基づく法人新規開拓の動き方や融資取引のあり方が求められています。
本講座は、この金融検査マニュアル(中小企業版)に沿って企業実態を把握するために財務分析との関連で評価するスキル習得をめざします.したがって、損益計算書、貸借対照表等基本的な知識は、確認程度にして、具体的な業種として機械加工業と小売業を取り上げて、当該業界知識、業界における典型的な中小企業経営の仕組み、ビジネスプロセスを解説して、経営指標の見方を解説することで、財務分析数値と照らし合わせた企業実態把握のノウハウ/スキル習得をめざします。
- マクロな業種の視点ではなく、リアルな経営モデルの視点で融資先企業を見る。
- 経営の主体である人の視点で融資先企業を見る。
- 財務分析と同じように、非財務分析の「型」を理解して、その手法標準化をめざす。
2日間
営業店融資渉外経験者
- 金融検査マニュアルの方向性
- 企業の財務評価と非財務評価、将来価値評価
- 企業の価値創造の源泉
- 工業化社会からポスト工業化社会への進化
- 財務分析の限界、経営実態の把握
- 何が価値を生むのか? ~コアコンピタンスの把握
- 融資先企業の経営マネジメントサイクル
「運用事例」が求める評価スキル
- 中小企業を取り巻く環境の変化と中小企業の生き残り戦略
- 環境変化のキーワード
- 中小製造業における環境変化 ~機械加工業を中心に
- 中小小売サービス業の環境変化 ~ カメラ小売業を例にビジネスモデル、ビジネスプロセスの理解
- 生き残りのための事業戦略
- 事業ドメインの理解、評価 ~ビジネスプロセスとの優位性
- 事業戦略
- ビジネスプロセスを評価する
- 製造業(機械加工業)
- 保有機械設備の確認
- 売場、工場のレイアウト確認
- 問題の構造化
- 強み/弱み/事業機会/脅威を発見する(SWOT分析)
- 生き残り戦略構築とその評価
- 戦略選択の前提 ~経営者の価値観、心構え
- 企業経営者の能力資質
- 経営者の今までの人生を辿る
- ビジョナリー経営の確認 ~ 業態転換を支える組織風土改革
- 経営理念の理解
- ビジョン/ミッション/バリュー(価値規範)とは
- 企業の財務分析に求められる目利きスキル
- ビジネスプロセスと財務分析
- 戦略遂行と財務分析課題の整合性確認
- 付加価値高(加工高)分析とコアコンピタンスの確認
- 新製品開発資金需要に関する融資ヒアリングスキル
- 経営者の役割と経営力評価のポイント
- 経営改善計画策定プロセス
- 経営改善計画策定の前提条件
- 事例研究 ~機械加工業を中心に
- ベンチャー企業融資開拓のアプローチ
- 倒産軌道論から見たベンチャー起業化プロセスと目利きスキル
- ベンチャー企業取引にともなうリスクマネジメント
- <補遺> 企業倒産に関する考察