決算書を見ても企業の変化を読み取れない、取引先に訪問してもどんな質問を振ってみたらいいのかが分からないなど、今、取引先の実態把握ができない職員が増えていると言われます。実態把握ができなければ取引先のニーズをつかむこともできず、融資を獲得することもできません。
2009年12月、金融担当大臣から出された「新しい金融検査マニュアルに基づく金融検査について」の通達で「単に資金供給を行うだけでなく、適切な経営相談・経営指導といったコンサルティング機能の発揮が期待されている」ことを踏まえると、結果としての財務業績だけに留まらず、その原因である外部環境分析や顧客企業分析を行い、なぜ業績が低迷しているか、経営者と認識を共有することが求められます。
本講座では、これらの課題解決をめざして、取引先の実態をしっかりと把握し、そこから経営支援や融資推進へとつなげていくノウハウを提供します。
- 中小企業を取り巻く環境の変化に応じて、どう生き残りを図るべきか、機械加工業を例に、中小企業の経営活動の特徴を説明して、生き残り戦略に関する知識・スキルを習得してもらう。
- 馴染みにくい中小企業の事業戦略やビジネスモデルに関する知識を説明して、新規取引対象先に対する事業評価に必要なスキルを習得してもらう。
- 中小企業が生き残るための「事業再生のコア」となる技術、販路、人材そして経営者自身の能力資質を見きわめて、それをもとに、「なぜ、業績不振に至ったのか?」という「経営実態の真実」を把握した現状総括と再生のシナリオ策定が必要である。
- 上記1.~3.の学習を基に、その進め方を理解してもらう。
1業種1日
営業店融資渉外経験者
- 金属加工製造業
- プラスチック金型加工業
- DTP印刷
- 食品スーパー
- 居酒屋/飲食店
- ソフトハウス
- 建設業 ほか
- 取引先企業を取り巻く環境の変化をキャッチしよう
- 対象業種の市場規模、今後の見込み、事業者数の変化について解説。
- 外部環境の変化で、中小企業にとっての脅威となりえるもの、チャンスとなり得るものについて解説。
- 日頃、経営者は、環境の変化を、どう捉えているのかを解説。経営者の目線を掴んでもらう。
- 経営者はこんなことに悩んでいる
- 当該業種における中小企業経営者が、日頃悩んでいる経営課題について、各テーマ別に解説。
- 日頃、経営者は、どのような経営課題に悩んでいるのかを解説。
- 経営実態把握のポイント
- 業種別に取引先企業の経営実態を把握するために必要な知識を、事業の資金の流れから解説。上記の事業プロセス(資金プロセス)を解説。
- さらに上記2点を踏まえて、以下の点について実態把握のポイントを解説。
- 組織体制、人材
- 現場マネジメント
- 協力会社、取引先企業等との連携
- 財務管理、損益管理(想定されるBS、PL分析のポイント解説)
- ケーススタディ
- 伸びる会社と危ない会社のマネジメント課題と財務体質を分析する。
- 経営アドバイス、融資推進のポイントを考えてもらう。