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顧客保護とリスクマネジメントの考え方・進め方

著者 高野善松
発売日 2011年5月20日
定価 1,000円
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ビジネス教育出版社
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著作の内容

   本書では、現場のリスクマネジメントと顧客保護のあり方について解説するが、従来、この二つのテーマについて関連づけて銀行の営業店現場の視点で解説したものは、決して多くありませんでした。
   顧客保護は、企業の業務運営において中心となるべきものであり、多岐にわたる金融商品を取り扱う金融機関にとって、顧客保護の観点から合目的に対応する業務運営は、そのまま現場のリスクマネジメントに直結するはずです。
   しかし、あえてそのことを関連づけて解説するアプローチが少なかったことは、金融機関のリスクマネジメントのあり方、現場の事務管理のあり方について大きな課題があったのではないかと考えています。
   本書では、なぜそのような状況に陥ってしまったのか、その点について考察を行い、今まで理解し、推進してきた「現場のリスクマネジメント」が抱える課題と、「顧客保護」のあるべき姿についてわかりやすく解説しました。
   本書が、金融機関のお客様相談室、事務管理、事務指導、営業店監査に携わる方々、そして現場管理者の方々の「リスク管理」と「消費者保護対応」の取組みの一助になれば幸いです。

目次


第1章コンプライアンスと顧客保護の考え方
  1. 金融機関におけるコンプライアンスの理解と企業倫理
  2. 顧客保護に向けたコンプライアンス、銀行規範のあり方
  3. 金融ADR制度の創設
第2章オペレーショナル・リスクと結果管理
  1. オペレーショナル・リスクとは
  2. 営業現場のオペレーショナル・リスク
  3. 銀行事務の基本――結果管理
  4. 説明行為と事務管理
第3章結果管理からプロセス管理へ
  1. プロセス管理と判断基準
  2. 「プロセス」に着目した検証・検査手法
  3. プロセス管理の実践的な視点
第4章不祥事故の発生原因とその対策
  1. 不祥事故はなくせない
  2. 不祥事故を招く3つの要素
  3. 組織の健全性と不祥事故
第5章クレーム発生時のマネジメント――初期対応のポイント
  1. 苦情・クレーム対応の成熟度
  2. 苦情・クレーム、現場の初期対応
  3. クレーム対応力のある組織運営
  4. 営業店のリスク管理態勢
第6章トラブル発生時のマネジメント――初期対応のポイント
  1. 問題認識、事実把握までの経緯を明らかにする
  2. トラブル対象業務の枠組みを理解、整理する
  3. モンスタークレーマーの出現を予見する
  4. トラブルの相手方等の属性情報収集
  5. 相手方の認識レベルを把握して今後の展開を予測する
  6. 問題解決の方針を考えながら行動する
第7章反社会的勢力対応のマネジメント――暴排条項導入後の対応と課題
  1. 暴排条項導入までの経緯
  2. 預金規定等における暴排条項
  3. 反社対応の営業店マネジメント
第8章リスク管理ができる営業店づくりに向けて
  1. 現場の行動指針、企業倫理の確立
  2. 「プロセス品質」のモニタリング
  3. これからの事務管理に求められるもの~ 個人知の組織知化